K.Yairi YW-500R #2
2007-09-08


YW500Rは、ヤイリギターの当時(80年位)のラインナップでは、ローエンドモデルですが、バカにはできません。実にしっかり作っています。
まずは、スペックを書いておきます。

[LINK] (禺画像]) サイズ:ドレットノート
トップ材:スプルース単板
バック材:ローズウッド合板
サイド材:ローズウッド合板
ネック:マホガニー2P
ブリッジ:エボニー
指板:エボニー
バインディング:メイプル
パーフリング:ヘリンボーン
塗装:ポリウレタン
ペグ:ヤイリオリジナル(ゴトー製)
ピックアップ:PR-500(後付け)

まぁ、標準的なものです。

今回は、外観を見てみます。
[LINK] (禺画像]) 製造当時は、まだ良い材が豊富にあったということで、5万円のモデルながら良い材が使われています。買った時からですが、トップのスプルースは、光の加減で金色に輝きます。良くは分かりませんがセルロースの結晶化からくるものなのでしょうか?木目は細かいのですが均一ではありません。この辺がローエンドモデルということかな?ただ、木目が細かいだけでは良いトップ材ではなく、張りが無いと良く響かないそうです。これは製品になってからでは分かりにくいですよね。塗装はウレタンですが、ややアメ色に着色されています。面白いことに、ウレタンでも色の変化はあるのですね。もっとも、板自身の色の変化でしょうけど。

[LINK] (禺画像]) バインディングは、メイプルです。残念ながらトラ目ではありませんが(当たり前か)、このアイボリー色のバインデイングで非常に渋い雰囲気を出してい ます。ロゼットもヘリンボーンが入っています。考えてみると、このギターのボディは、ピックガード以外全て木なんですよね。今作ったらいくらになることやら・・・。残念ながら、現行のYW-500Rはセルバインディングになっているようですので、この時期のものは貴重だと思います。
ブリッジはご覧のように、浮くことも無く密着しています。ヤイリギターはネックのジョイント以外は [LINK] (禺画像]) 全て接着剤に「ニカワ」(動物の皮革や骨髄から作られる強力な糊)を使用しています。木の繊維に入り込み、互いを引き寄せ固着 する非常に強いものだそうです。また、熱を加えれば剥がれるので、たとえば指板を張り替えるなんて時は、アイロンをかければ簡単に剥がれるそうです。何とも合理的な先人の知恵です。



次は、ネック周りを見てみましょう。
[LINK] (禺画像]) ネックはダブテイル方式で接合されています。写真では分かりにくいですが、ヒール部分で分割接合されている2Pネックです。資源の有効利用から、この方法が良いのかもしれませんが、やっぱり、1Pネックの方が高級感があるのは否めませんな。
ネックは手削りです。ヤイリギターは今も、全ての機種をハンドメイドで作っています。当然ネックも全て手削りです。(音来、奏生は方法が違うと思います)
79年当時のモデルは、ミディアムゲージの使用も可能となっているため、現行機種に比べ少々厚いネックですが、

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[K.Yairi YW500R]

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